立ち飲み屋が増えている。私の通勤経路は、文京区から中央区まで、不忍通り、中央通り、昭和通り、清洲橋通りの東京を南北に走る通りとその間の路地からなる。このうち神田を基点として、日本橋、小伝馬町、人形町にかけてのエリアで、最近立ち飲み屋をよく見る。神田は、昔ながらのガード下の店だが、立ち食い蕎麦屋の二毛作営業や、立ち飲みフランチャイズが新興勢力。長引く不況を反映して、1000円程度で帰宅途中の楽しみというところだろうか。

社会人になったころは、門前仲町が勤務地であった。古くからの海運の地であるから、早くあがったトラッカーたちが板切れ一枚渡したテーブルの店で,4時ぐらいから飲んでいた。リーマンの私たちが繰り出す時間には入れ違いになり、さっと飲んでかえる姿がかっこよかった。そんな立ち飲みやも、バブルとともに高級化して、下町から消えていったような気がする。あのころは、みんな簡単に家に帰らなかったから、しっかりと腰を落ち着けてのむのがあたりまえだった。一日の疲れを癒す酒でなく、酒を飲むこと自体が毎日の祝祭であった時代。
その点、大阪は立ち飲みを忘れなかった。梅田の地下はきれいになったが、串揚げ屋はなくならない。相変わらずダークしている。(*注)先日、出張のおりに通天閣に行ったが、ここはバブルが無かったようだ。おどろいたのは、茶髪のねーちゃんとヤンキーがデートなのか、二人で串揚げをバクバク食っていた。合理主義なのか?ただ変わらないだけなのか?おじさんしかいない東京の立ちのみとは大違い。
イギリスにはパブが、スペインにはバールが、香港や南大門や中洲には屋台が。そして、六本木には外人の集うスタンデイングバーが。アイリッシュパブも流行っているようだし、キャッシュオンデリバリーで気軽に楽しめる個性豊かな立ち飲みが増えてほしい。Cafeが文化なら、立ち飲みだって文化だ!
(*注)ダークする・・・ダークダックスのように、肩だけいれて酒をのむこと。混雑してくると「ダークしてへんか?」と詰め込まれる。
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